2022年カレンダー制作話
※本記事は、noteに連載している「ドリーム・アーツ Designers」からの転載となります。
こんにちは、ドリーム・アーツのデザイナーです。 今回は、前回の記事でもチラッと登場した、2022年カレンダーについて、制作過程やその中で奮闘したところを紹介したいと思います!
ドリーム・アーツの卓上カレンダーをご存知ですか?
ドリーム・アーツでは卓上カレンダーを制作しています。
「是非お客さまに喜んでもらいたい!『ワオ!』と驚かせたい!」という想いを込めて作ったカレンダーは、毎年お客さまからご好評を頂いております!
今年のカレンダーも「手に取った人が、大切にしたいと思っていただけるデザイン」を目指して制作しました✨
制作風景をご紹介!
それでは早速、カレンダーが出来上がるまでの過程をお見せします。
色々案を出した中で、例年の長方形とはガラリと形を変えた「扇型カレンダー」になりました。
扇型って、2つの円弧の綺麗に見える比率と、汚く見える比率の差が顕著に表れます。
また、例年作っていた長方形のカレンダーと比べて、上下が丸く削れる分、レイアウトにも制限を感じました。
そのため紙のサイズや、比率の吟味は、特に気が抜けないポイントでした。 上記写真以外にも、色々な大きさ&比率の扇型のモックアップをたくさん作り、細かく調整しています。
最終的には、
- サイズ感が、机に飾った時に丁度良い
- 台座との比率が綺麗
- 日付を大きく載せられるほどのスペースがある
- 日付を大きく載せられるほどのスペースがある
という扇型に決定しました。
続いて、ラフの作成に取り掛かりました。
扇型カレンダーの案を出した時には、和風なモチーフに寄せて、四季を感じるカレンダーにしたら綺麗にまとまりそうという考えは既にあったので、その方向性で詰めていきました。
ここでは、とにかく色々な参考資料を集めまくりました。
多種多様な日本画や和風なイラスト、日本の風景写真、和歌の季語、花の開花時期…などをリサーチしつつ、それぞれの月のモチーフを考えていきます。
実際に手を動かしてみると分かったのですが、濁りの多い和風の色や、渋いモチーフを多用しすぎると、華やかに見えません…。 もっと女性社員も含め、万人が手に取りやすいカレンダーにしたかったので、
- 華やかor可愛い動植物メイン
- 日本画や浮世絵風ではなく、現代のイラスト
でモチーフを調整しました。
モチーフや大体のレイアウトが決定したら、いよいよ形や色の調整に入っていきます。
この過程に、一番時間をかけました…!
まず、形の調整で言うと、
- ちょっとした線の膨らみや角度を、綺麗に見える形に調整
- それぞれのモチーフの描き込み具合等を調整
- 統一された世界観の絵柄になるように調整
をしていきます。
▼ 作業中は、Illustratorのアートボード外にある、調整過程の列が延々と伸びていく感じでした。
また、色に関しては、日付の色の調整が特に重要でした。
背景全面に色を敷いているので、月毎に見やすい日付の色、土日の青色&赤色の微調整を行いました。
当たり前のことですが、色覚対応も考えつつ、色を調整しています!
「03 各月のモチーフ決定」の時、和風なイラストをリサーチしていましたが、その中で、
- 繊細な煌びやかさ(例:日本画の金箔など)
- 柔らかいテクスチャ(例:浮世絵のザラザラとした質感など)
- 統一された世界観の絵柄になるように調整
を上手く組み合わせることで、上品だけど可愛い雰囲気を出せそうと感じていました。
金インキの箇所に関しては、フチをザラザラとしたテクスチャを入れることで、繊細さを出しています。 (テクスチャ素材の小さい粒子を、調整して作ってます)
テクスチャは、ツールをPhotoshopに切り替え、ペンタブを使いつつ1枚1枚を丁寧に仕上げました。
特に2月の石など、「Illustratorで弄くり回すより、テクスチャつけた方が早そう」と判断していたところは、この工程で一気に変わりました!
( Illustratorでは、本当に楕円を置いていただけ…)
この後、色校正や試し刷りで、再度色の微調整や、テクスチャ&金インキの調整を行い、完成となります。
\ 一枚の製作過程を並べてみるとこんな感じ /
完成したのがこちら 🎉
和風な感じが、木の台座とも相性抜群です!
写真では伝わらないのですが、キラキラ光る金インキがとても綺麗に出ました! 「こだわって良かった…!」と感じています。
今後、カレンダーの絵柄を用いたデスクトップ背景が配布されるかも…!? 配布されたら、是非そちらも手に入れてみてください!
それでは長くなりましたが、次の記事でまたお会いしましょう!